CaseFile #004 左膝蓋骨縦割骨折
初診 2010年3月
80才 女性
2010年3月 自宅庭先にて消雪用ホースに足をひっかけ転倒、左膝をコンクリートの地面に強打し受傷。ただちに当院を受診した。 左膝蓋骨に縦割骨折を認めたが正面像、側面像ともに転位はなかった。全身状態は良好でSLRは陰性、膝伸展機能は保たれていた。
2010年3月 自宅庭先にて消雪用ホースに足をひっかけ転倒、左膝をコンクリートの地面に強打し受傷。ただちに当院を受診した。 左膝蓋骨に縦割骨折を認めたが正面像、側面像ともに転位はなかった。全身状態は良好でSLRは陰性、膝伸展機能は保たれていた。
治療、経過
全体重負荷でヒンジ付きのkneebraceを使用し、伸展位で4週間固定した後、
ヒンジを調節することで徐々に可動域を増していき、6週後固定除去。ROM訓練、isometric訓練にて良好治癒した。
考察
膝蓋骨折は下肢骨折の3%に発生し、縦割骨折は稀である。X線画像は膝屈曲45°で撮影する、
いわゆる”sunrise”viewによって縦割骨折、骨軟骨欠損の確認をするべきであった。
本症例は患者さんが高齢なこと、転位がなく関節面が正常に保たれていたことから保存療法を選択した。
高齢者に対する早期ROM運動の利点は骨折部の転位のリスクに優るという視点で考えると、本症例の場合、 運動療法をもう少し早期から導入してもよかったのではないかと考える。
本症例は患者さんが高齢なこと、転位がなく関節面が正常に保たれていたことから保存療法を選択した。
高齢者に対する早期ROM運動の利点は骨折部の転位のリスクに優るという視点で考えると、本症例の場合、 運動療法をもう少し早期から導入してもよかったのではないかと考える。