日常のささいなことを綴った不定期更新の日記です
2017年7月20日 木曜日
続・下流老人の表紙
2017年7月18日、内閣府の公的年金有識者検討会において、元気な高齢者を支援するという観点から、公的年金の繰り下げ支給の幅を広げる可能性について、75才を超えてもいいのではないかという議論があったようです。
この検討会は年金の制度作りを担う会議ではないため、ただちに実現するものではありません。しかし、公的年金の支給年齢引き上げを視野に入れた政策の方向性を示しているわけで、老後の厳しさを考えると気が重くなるのは私だけでしょうか。
さて、貧困に苦しむ高齢者を「下流老人」という言葉で可視化し、些細なきっかけで誰もが貧困に陥る可能性があるという事実と、現代の社会保障システムのもろさを緻密なデータと現場取材から読み解いたレポート「下流老人」の第2報となる、藤田孝典さんの著書「続・下流老人」を読みました。
「高齢期の労働と貧困」というテーマで、老後も働くことで何とか生活を維持している高齢者の実態から見えてくる、老いてもなお働き続けなければならない理由と、すべての貧困問題の解決に向けた筋道を考える内容となっています。
マスコミは貧困問題を高齢者、障害者、子供、シングルマザー、女性など、それぞれ個別に取り上げていることが多いと思いますが、本書を読むと実はそれらは相互リンクしており、自己責任論で片づけることができない社会システムの歪みが根底にあることがわかります。
社会保障を語る時にセットになる財源問題についても言及しており、若者と老人、健常者と障害者など、得する人と損する人に分断するような現在の納税と再分配システムを、誰もが受益者となるような共存型再分配システムにすれば不公平感無しに格差が是正されて貧困を減らせるという考え方に共感しました。

2017年7月16日 日曜日
しろう庵の「冷やしたい焼き」
長岡駅東口にある「しろう庵」さんの「冷やしたい焼き」を食べてみました。
冷たくモチモチした皮にホイップクリームとこしあんが包まれており、通常のものと比べると大きさも4分の3ほどで小さく、個別に包装されています。1個160円です。
好みもあるでしょうが、通常のものを冷蔵庫で冷やして、「冷やしたたい焼き」にして食べるほうが私は美味しいと思います。

2017年7月15日 土曜日
NHKテキスト維摩経の表紙
6月の読書バラエティ番組「100分de名著」は「維摩経」でした。
維摩経は般若心経と同じく大乗仏教の代表的な経典で、今、ここにある苦しみから解放されるためにはどうすればよいかを説いています。
大乗仏教の根本原理である「空」「縁起」を普段の生活に生かす方法について具体例を挙げながらの解説はわかりやすく、現在の成熟社会、格差社会をどう生きたらいいか、沢山のヒントがありました。
私たちは、他人に迷惑をかけない限りは何をやってもかまわない、また、迷惑はかけてほしくないと、当たり前のように思っています。こうした自己決定社会では、人は老いたり障害があったりすると孤立しがちになります。だからこそ、意識的にコミュニティへ参加しながら暮らしていく心がけが大切になります。あらゆる存在や現象は関係性で成り立っているという縁起の思想の実践です。しかし、一度関わったコミュニティにしがみつくのもよくありません。一度結んだ関係性をすんなり手放せる「こだわりのなさ」が大事になってきます。縁があればつながり、なければ離れる。これが空の思想の実践です。
私にとって仏教は信仰ではなく学びであり、苦しみから解放されるには、こだわりや執着を手放すことだと仏教の経典は教えてくれます。ただ、それを実践することの難しさを痛感する日々です。

2017年7月10日 月曜日
「挫折を経て猫は丸くなった」の表紙
ラジオが好きで、文化放送の「大竹まことのゴールデンラジオ」をポッドキャストで聞いています。
日替わりで担当が代わる「大竹紳士交遊録」のコーナーで漫画家の天久聖一(あまひさ まさかず)さんが「書き出し小説」なる新たな文芸?を創造して楽しんでいることを紹介されていたのを聞いて、これくらい敷居を下げれば、読み手から書き手に誰でもなれるし、言葉ゲームとしても面白いと思いました。
書き出し小説とは文字通り、1行だけ、書き出しだけで成立した極めて短い文芸スタイルで、特にルールを設けない自由部門とテーマに沿った規定部門があります。本書「挫折を経て猫は丸くなった」はプロの書き手ではない人が書いた416個の書き出し小説を集めたものです。
書き出しだけなので当然のことながら続きは読者が想像することになるわけで、そこが妙味というわけです。
なにかのサークルとかで、無記名の作品を持ち寄って読んで、書き出しの後の展開や感想などをみんなでしゃべって、最後に書き手は誰かを発表するのも面白いと思います。
今、思いついたものを書いてみます。
・暑そうに前を歩いていたカラスが話しかけてきた。
・「95番の方」が自分だと気づくまでにしばらくかかった。
・氷小豆だけは私より早く食べ終えるメグミ。

2017年7月2日 日曜日
映画「昼顔」チラシ
西谷弘監督作品「昼顔」を観ました。
本作は2014年放送のドラマ「昼顔、平日午後3時の恋人たち」の続編となっています。ドラマでは重要な役回りだった吉瀬美智子さんも当然出演していると思い楽しみにしていたのにスクリーンに彼女の姿はなく、がっかりしました。
「不倫」といえば連想するのは「失楽園」ですが、本作は脚本を女性が書いており「梅は正妻、桜は愛人。梅の堅実さを尊敬しながらも、妖しく、はかない桜に男はひかれる」という渡辺淳一さんのそれとは趣が違って、背徳がゆえに狂おしく甘味が増していく関係性だけでない、二人の周囲で確実に不幸になっていく人をリアルに描いているところが女性目線であると感じました。ただ、両夫婦には子供がいないという設定は同じで、映画と現実の折り合いをつける条件なのかと感じました。
恋愛がドラマになるのは何か障害がなければならず「不倫」も使い古されたシュチエーションではあるものの、何度も描かれるのは誰もが潜在的に「不倫」に対して欲求があるからかも知れないと思います。
印象に残ったのは、主人公が必死に駅のプラットホームを這い上がり、新たな希望を予感させるラストシーンでした。「失楽園」と最大の違いはここで、女性の強さを表現していたと思います。
女性週刊誌のアンケートでは20代から40代の妻の3割が婚外恋愛の経験があると答えていますが「不倫」は文化なのでしょうか。

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