2013年10月、11月、12月分の日記です
2013年10月1日 火曜日
宮本えみりさんのアルバム、エミリベストのジャケット写真
ヴァイオリニストの宮本笑里さんのベストアルバム「emiri best」を聴きました。
白鳥やアヴェマリアなど、クラッシックの名曲を中心に、木村カエラのButterflyや、NHKの連続ドラマ「あすか」のテーマ、風笛など、誰もが知っている楽曲でヴァイオリンの音色の美しさを堪能でき、普段あまりクラッシックは聴かない人にも聴きやすいアルバムだと思います。
11曲目の宮本さん作曲によるMarina Grandeは大地から海に風が吹き抜けていくようなさわやかさが心地よく、2曲目のカッチーニのアヴェマリアは、父である宮本文昭さんのオーボエとのユニゾンがとても美しい曲です。16曲目のバッハグノーのアヴェマリアは坂本龍一さんがアレンジとピアノを演奏し、かわいいアヴェマリアに仕上がっています。
ヴァイオリンの旋律は秋の夜長にぴったりです。

2013年10月11日 金曜日
人は死なない、ある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索の本
「人は死なない、ある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索」を読みました。
著者の矢作直樹先生は、現在、東京大学医学部救急医学分野教授であり、同大学付属病院救急部集中治療部長として臨床の第一線で活躍されています。
現代の医療は、個人的な経験や慣習などに依存した治療法でなはなく、科学的に検証された研究成果に基づいて提供されるべきであるという考え方(EBM)が主流ですが、患者さんが語る病の体験を医療者が真摯に聞き、対話により理解を深めることで医療の質の向上が図れるという考え方(NBM)がEBMを補完するものとして提唱されるようになりました。
近年、がん医療をテーマに現代医療が持つ問題点や、医療とのかかわり方を現役医師が論じた本が次々にベストセラーになっていますが、この背景には科学としての医学を認めつつも、もっと全人的な救いを求める患者さんの、医療や死に対する関心の高まりがあるように思えます。これなども広い意味でいえばNBMの対象になるのかも知れません。
本書は、矢作先生の個人的な霊的体験や、海外の著名な科学者の中にも霊魂の存在を認める人たちが存在すること、更にその人たちの研究成果を論拠に、人間は肉体と霊魂からなる生命体で、死とは肉体がなくなることであり、霊魂は私たちの生きている空間のすぐ近くにある別の空間で生き続ける、つまり、人は死なないということが述べられています。同時に、気功など効果を一般化できない治療法についても、効果があると断定しています。まるで、つのだじろうさんのマンガ「うしろの百太郎」「恐怖新聞」の世界です。
NBMでは信仰やスピリチュアルなことについては、患者さんの人生観を知るために必要であるという位置づけであり、霊魂や死後の世界の存在については、肯定も否定もしません。つまり、矢作先生の述べられたことはNBMの対象ではないと思います。
日常診療では医学的テーゼを外れる場面もあるのかも知れませんが、矢作先生も基本的にはEBMに沿った診療をされているはずで、本書との整合性をどうとるのか考えてしまいますが、実はそのEBMも不確実なものであり、矢作先生の言われる人知を超えた神(摂理)の存在があるというのは、なんとなく共感できることではあります。仏教でいえば空という概念です。
本書をトンデモ本とする評価もありますが、生老病死を考えるテキストとして面白いと思いました。

2013年10月13日 日曜日
明治製菓の、きのこの山
禁煙してから今日で3年が経過しました。
国立病院機構京都医療センター展開医療研究部部長の長谷川浩二先生がアメリカの科学誌「プロスワン」に報告した論文によると、同センター禁煙外来でタバコをやめた人186人を分析した結果、禁煙にともなう体重の増加は、ニコチン依存の度合いが強い人ほど多いそうです。
禁煙で体重が増加する原因は完全に解明されていませんが、ニコチンの離脱症状であるとの説が有力で、禁煙後時間をかけて元に戻るといわれています。が、私の体重は戻りません(涙)それはなぜか?
写真は1975年に発売された、私も大ファンである明治製菓の世界的傑作「きのこの山」の最新バージョン「大人のきのこの山」です。
ドミニカ豆とエクアドル豆をブレンドしたチョコレートとプレッツェルクラッカーの組み合わせは神です。しかし、カロリーは355キロカロリー。
体重がもとに戻らない原因の一つは、このあたりにありそうですが、これもやめるのは心の健康上ムリかもです。

2013年10月14日 月曜日
清水寺展入り口のパネル
新潟県立万代島美術館において開催された「清水寺展」を鑑賞してきました。
今回の展覧会では、重要文化財に指定されている奥の院の御本尊である、三面千手観世音菩薩坐像をはじめ、地蔵菩薩立像、毘沙門天立像の秘仏が新潟初公開されました。
清水寺は観音霊場として有名ですが、菩薩という生き方は大乗仏教の象徴であり、救われるための生き方を説いているのだと思います。それを実践し体現したのが良寛ではないかと思います。
500円で音声ガイドも利用でき、弁慶の鉄下駄や弁慶の鉄の錫杖、首振地蔵、重軽石など、触れて楽しめる展示物もあり、清水寺の寺宝と千二百年の歴史が堪能できました。

2013年11月8日 金曜日
タイムドメイン社のスピーカー
遅ればせながらWindows8.1にアップデートしました。
マイクロソフトから示されている手順通りにやるものの、途中でブルースクリーンになり、以前のWindowsに復元されてしまう現象に悩まされ、ドライバを検証してみたり、考えられることはすべて試してみましたが結局ダメで、クリーンインストールして環境を作り直すハメになってしまいました。
やれやれと思ったのも束の間、今度は自動的にスリープモードに入れなくなっていることに気づきました。これについてはホームグループから登録削除することで回避できることがすぐに分かりましたが、アップデートしてよかったことは起動してすぐにデスクトップを表示できるようになったことと、SkyDriveが使いやすくなったことくらいです。
写真は15年以上使い続けている、PS/2接続のメカニカルタイプキーボードです。新潟市の東大通りにあるテレコムビル1階にあったパソコンショップ(現在はローソンになっている)で千円くらいで購入したものです。足の高さがいい加減でガタつきがあり、模型用のパテで修正しましたが、これが思いのほか使いやすくて気に入っています。最下段にWindowsキー、アプリケーションキーがなく、なぜかテンキー部分に意味もなくWindowsキーが二つ付いているところが笑えます。
右奥に見えている白いスピーカーはタイムドメイン社のアンプ内蔵スピーカーで、タマゴのような可愛いデザインが気に入って購入しました。小さいけれど音は良く、人の声の再生力は特に優れていると感じます。
大きな電源ボタンとボリュームつまみは使いやすく、ノートパソコンの内臓スピーカーに比べれば合成音声もはるかに聞きやすくなるので、スクリーンリーダーユーザーにおすすめです。

2013年11月10日 日曜日
映画ルームメイトのポスター
古澤健監督作品「ルームメイト」を観ました。原作は今邑彩さんの同名小説で、主演は北川景子さんと深田恭子さんです。
ある程度人生経験がある男性なら気付いていると思いますが、女性は学歴や職歴に関係なく、自分が事実であると思いこんだ事が、それが実際は違っていても、彼女の心の中では事実になってしまうというところがないでしょうか?そして、そういう女性の姿に小さな怖さを感じたことはないでしょうか。
本作品はサイコサスペンスの王道とも思えるストーリー展開で、不協和音のように小さな恐怖が集まって迫ってきます。同時に恐怖の謎が解かれていく先に、さらに、悲しく、おぞましい恐怖が姿をあらわす、本当に怖い作品でした。

2013年11月17日 日曜日
特撮博物館の様子
新潟県立近代美術館において開催されている「館長庵野秀明、特撮博物館、ミニチュアで見る昭和平成の技」を観覧してきました。
映画の世界ではコンピューターグラフィック全盛の現在、ゴジラやウルトラマンに代表される特撮技術は、その価値を見直す岐路に立たされており、それとともに、特撮技術の語りベであり、貴重な財産であるミニチュアや小道具などは、破棄され、あるいは散逸し、失われつつあるそうです。本展覧会は、特撮のこうした状況を何とかしたいと、かねてから考えてきた、アニメーターであり映画監督である庵野秀明さんが館長となって博物館を立ち上げた、というコンセプトで開催されています。
会場では、本展覧会のために撮り下ろした短編特撮映画「巨神兵、東京に現る」と共に、数々の映画、テレビで活躍したミニチュアやデザイン画など、さまざまな資料約500点を一堂に集め展示し、それらを担ってきた作り手たちの技と魂を伝え、特撮の魅力に迫っています。展示物は実際に撮影に使われたもので、現場の雰囲気や面白さが伝わってきました。
私が思うミニチュア特撮とCGの決定的な違いは実在感の有無で、近くに見えるものを大きく作り、遠くのものを小さく作り、カメラアングルを工夫することで、遠くから迫りくるゴジラの巨大な感じを作り出す超遠近法という技法など、特撮ならではの見せ方が実在感のある迫力を生むのではないでしょうか。
私は館長の庵野さんと同世代で、精巧なミニチュアで作られた町や山や海を舞台に、ウルトラヒーローや怪獣、スーパーメカなどが活躍する特撮作品に心をときめかせた記憶があるので、CGとは違う特撮の芸術性を主張する庵野さんの思いに、とても共感しました。
特撮とは創造と技術の融合であり、なるべく安く、早く効率的に作って、金儲けしたいという果てに行き着いたのがCGであるなら、効率では測れないものが確実にあることを、示して見せてくれた展覧会でした。
写真は展示品のミニチュアセットです。

2013年11月24日 日曜日
映画「かぐや姫の物語」ディスプレイ
高畑勲監督作品「かぐや姫の物語」を観ました。
声優さんを先に決めて録音し、後から、声優さんに合わせたアニメーション上のキャラクターを創り、絵を付けていくという、通常のアニメーションとは逆の作り方で、8年という長い制作期間をかけて世に出た本作は、原作である日本最古の物語文学「竹取物語」にほぼ忠実なストーリーで、なぜ、かぐや姫は地球を選んで降り立ち、去らねばならなかったのか?地球での3年間、何を思って暮らしていたのか?そして本作品のキャッチコピーになっている、かぐや姫が月で犯した罪と罰とは何だったのか?この答えを見事に描いています。
ふところの深い作品なので答えの内容、感想はさまざまあると思いますが、私は、とても仏教的な世界観を感じました。ネハンと呼ばれる悟りに至った人たちがいる世界が月で、かぐや姫が罰を受けるために降ろされた地が人間社会だとすると、時に、みずから作り出した欲にしばられ、不幸になってしまう人間のおろかさや悲しみ、そして、それでも尚、生きることの大切さが、やさしく表現されていたと思います。
空の色は青一色ではなく余白があり、見えるものすべてに色がついていない、まるで動く水彩画のような優しい美しさの映像で、137分の上映時間が短く感じられました。

2013年12月8日 日曜日
国営越後丘陵公園のウィンターイルミネーション
本題に入る前にお知らせがあります。
このコーナーの過去の記事はArchivesのコーナーで読めるようになっていますが、スクロールして読んでいくには日付が古いほうから新しいほうに移動したほうが自然で読みやすいのではないかと思い、日付を昇順に並び替えました。
さて、国営越後丘陵公園で開催されているウインターイルミネーションを見てきました。
毎年、クリスマスが近づく頃に開催されているのは知っていましたが私は初めて見ました。
シャンパングラス7000個を使った高さ6mのシャンパングラスツリーや、色が刻々と変化する高さ7.5メートルのペットボトルツリー、鏡のイルミネーション、トナカイが引くサンタクロースを乗せたソリなど、約40万個の発光ダイオードを使った多彩なライトアップが、幻想的な世界を演出していました。屋外では公園のシンボルである大ケヤキが美しくライトアップされ、それをながめながら食べるチョコクレープは最高でした(笑)

2013年12月12日 木曜日
小説「原発ホワイトアウト」の表紙
2014年に新潟県柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働を目指している東京電力の申請を受け、原子力規制委員会は新規制基準に基づく安全審査を始めました。
東京電力は1、5号機については2015年に、残り3基についても2016年までに再稼働を目指していると報道されています。
東京電力としては柏崎刈羽原発の再稼働をテコに収支を改善し、再建計画を進めたいということなのでしょうが、泉田裕彦新潟県知事は「絵に描いた餅だ」だと酷評しています。そのココロは収益最優先で現実味を欠いた計画だというわけです。福島第一原子力発電所のメルトダウン事故が収束できないずさんさが露呈しているのに、「原発は重要なベース電源」であるとエネルギー政策の転換をすることが未来のためになるのかどうか、私も疑問を感じます。
そこで、今回ご紹介する小説は経済産業省の現役キャリア官僚が原発の裏側を内部告発した「原発ホワイトアウト」です。
2013年7月21日に投開票が行われた第23回参院選で与党が過半数を上回る135議席を獲得し、衆参のネジレが解消した時から大晦日までという時間軸で、舞台は新潟県柏崎刈羽原発、物語のキーパーソンとして新潟県知事を登場させるなど、リアルな社会背景でストーリー展開されており、2013年12月12日に公布された特定秘密保護法と国家公務員の内部告発の関係性も含め、一般市民では知りえない経済産業省、電力会社、国会議員で構成される原子力ムラの実態、原発がなぜ巨額のお金を生むのか、なぜ危険なのかを現役キャリア官僚という立場で知りえた情報をもとに、フィクションという形をとりながらも事実に近い形で描いています。
この本の初版は2013年9月ですから、著者は社会状況が現在のようになることを予測して書いていたことになり、本当に驚かされました。また、この国の中枢を担う人たちのメンタリティが、この小説の登場人物程度なのだとすれば、私たち市民はもっと自分の脳ミソで考える習慣をつけないとダメだと思いました。

2013年12月14日 土曜日
チョコケーキマウンテン
写真は現在セブンイレブンで販売されているチョコケーキマウンテン、270円です。
3層になったココアスポンジの間にチョコクリーム、外側を濃厚なチョコムースが包み、マウンテンというネーミング通り、高さは約9cmもあり、山の頂にはチョコレートとナッツがトッピングされています。
これにあったかいコーヒーと、HayleyWestenraさんの歌声は至福のひと時でした。

2013年12月22日 日曜日
映画、ゼログラビティのチラシ
アルフォンソキュアロン監督作品「ゼログラビティ」を観ました。
「スピード」のサンドラブロックと「オーシャンズ11」のジョージクルーニーが主演のSFアクション作品です。宇宙ゴミの衝突事故によって国際宇宙ステーションもスペースシャトルも大破し、地上600キロの宇宙空間に放り出されてしまった男性宇宙飛行士と女性科学者がサバイバルを繰り広げるというストーリーです。
私は、実際に起こり得るかも知れない、あるいはアポロ13のように起こったことをテーマにしたSFが好みで、今回の作品は楽しみにしていましたが期待外れでした。あまりにも奇跡が起こり過ぎてリアルな緊迫感に欠けていたように思えたからです。
ただ、サンドラブロックはキレイでした。私とそう変わらない年齢のはずですが、抜群のプロポーションはスピードの頃と変わっていませんでした。

2013年12月23日 月曜日 Part1
吉野家の牛すき鍋膳
写真は吉野家の牛すき鍋膳、580円です。
お笑いタレントのミヤガワダイスケさんが、とても美味しそうに食べているCMを見て、ぜひ食べてみたいと思っていました。
鍋の具材は牛丼と共通と思われる牛肉と、豆腐、白菜、玉ねぎ、うどんで、固形燃料で加熱している状態で出されるので、アツアツの状態で最後まで食べられるのは、寒い季節にはうれしいアイデアです。
グツグツ音を立てている鍋を卵でとじて、ごはんと一緒に口に運べば、体の芯からあったまります。

2013年12月23日 月曜日 Part2
篠山紀信写真展
新潟県立万代島美術館において開催されている「篠山紀信展、写真力」を鑑賞してきました。
大原麗子さんや渥美清さんなど往年のスターから、ももクロ、AKB48など現代のアイドルのほか、スポーツ選手、入れ墨のヤクザなどの表情を切り取った約140点が並んでおり、一枚の写真から、その人が生きた時代の空気が見えてくるようでした。
特に私が圧倒されたのは三島由紀夫が日本刀を構えて、こっちをじっと見据えている写真で、彼の死にざまのドキュメンタリーに思えて「死ぬ覚悟」のようなものが胸に迫ってきました。同じ時代に突出した二つの才能が出会ったということにも何か因縁めいたものも感じます。
写真はシャッターをきった瞬間から過去のものとして存在するわけですが、仏教の世界観でいう空即是色で、空の一部を自分の手の中に収めたい人の欲求ではないかと思えます。それは科学者が新しい発見をすることと同じではないか。そう思えます。

2013年12月28日 土曜日
冬の青空
今月12日に初雪が15センチほど積もり、消えて無くなり、今日未明から降り始めた雪が午後1時で約10センチほど積もっています。
気象庁は27日、28日、29日と冬型が強まり、日本海側では例年の2倍の積雪になり、明日の朝までに70センチの降雪を予報していますが、長岡では写真のように時折青空ものぞき、昼休みにコンビニまで歩きましたが、陽の当たっている背中は暖かく感じました。
人は寒くなければ暖かさが分からないのかも知れませんが、暖かさはあって当たり前ではないことを知る人に、今更ながらなりたいと思います。

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